花の木 3月号
 
 

 ここ数年、世界規模の異常気象が頻発している。昨年夏の西日本の記録的な雨量の原因は、地球温暖化による海水温上昇と言われている。一方、知れば知るほど完璧な地球には、多様性をもった生き物が何千年、何万年と共生してきた。その一種である「ニホンカモシカ」は、「特別天然記念物」として長い間保護されてきたが、最近は、森林に害を及ぼす「害獣」に変身させられた。「害獣」「雑草」の表現は、人間の都合で線引きされた。地球温暖化、生物多様性、放射能ゴミ等の現代社会が直面している問題は、「行き過ぎた便利さ・快適さ」を人間が求めたことが一因ではないか。ESDユネスコ世界会議で「あいち・なごや宣言」が採択されたが、掛替えのない地球の将来と人間の都合やエゴと折合いをつけることを子どもたちと共に考える時期にきていると思う。

県小中P連理事 広報環境委員 奥村昇次
 
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